保守の立場から原発問題を考える ― 数多の自然災害を経験してきた日本人の常識
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そもそも保守思想は、知識人や役人ごとき人間が設計したシステムに懐疑的な姿勢を示す。

「いったい、お前さんごときが、どこでそんなご立派な判断ができるのですか」と。
「不完全を免れえない人間が設計したものなんて、ろくなもんじゃねぇ」
そのように考えるわけだ。

もちろん保守派も、人間の理性に基づくあらゆる改革を否定するわけではない。
しかしその場合、保守派は歴史を参照する。
人知を超えた常識や経験知といったものを重視しようとする。

原子力発電という、人間が設計したシステム。
いったん事故が起きれば、地球環境や人間の遺伝子に不可逆的なダメージを加えるおそれがある。
国土は汚染され、歴史的景観や人間の営みに取り返しのつかない被害を与える。

電力会社は、これまで「原発の安全性」を強調してきた。
マスメディアにカネをばらまき、御用学者を育て、タレントを使って宣伝をする。(注)
今回の震災でも、「放射性物質が外に出ることはありえない」と説明していた専門家もいる。

そもそも日本人は、自然のあらゆるものに神を見出し、人間もまた自然の一部と考える。
人間が、起こりうる自然の脅威を想定するなんて、勘違いも甚だしいではないか。
自然というのは、想定を超える脅威を我々に及ぼすものである。
地震、津波、台風、火山の噴火など数多の自然災害を経験してきた日本人の常識、経験知である。

今も専門家と称する人たちが、テレビや新聞に頻繁に登場している。
そして、「安全基準を見直せば、原発は安全です」などと発言している。
んなアホな。

原発政策を見直すべきである。
原発はリスクが高すぎる。
日本を原発から守れ!

(注)
学者やマスコミは東電からカネをもらっているため、東電を批判しにくい状況にある。
 東電は、東大などの有力な大学に多額の寄付金を行っている。例えば、東大は東電からの3・5億円程度の寄付講座をもっている。その講座の担当教授はしばしばマスコミに登場する有名学者であったりする。

 一方、東電は巨額な広告宣伝費をマスコミに使っている。有価証券報告書では2007年度以降の記載がないが、それ以前は年間100億円以上使っていた。テレビ、新聞、雑誌は東電の広告収入が大きいので、なかなかモノをいうのは難しい。それは、今回の原発事故の報道をみてもわかる。国内外で東電に対する報道はかなり違っている。
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110413/plt1104131552002-n1.htm

共同通信と週刊新潮はジャーナリズムを放棄したようです。
中には「あんたら(共同通信)は原発を推進してきた張本人だろう」と言い放つ関係者もいたという。というのも、数年前、共同は電通と組んで「原発は安全」というPR広告を共同加盟社に流した"前科"があるからだ。

原発事故以降の「新潮」を見ると、東電批判が一切ないという異常事態が続いているからだ。いや、批判しないどころか、東電社員の美談を掲載する始末。その理由はもちろん「広告」だ。

「これまでテレビはもちろん新聞・雑誌など多くのメディアは、東電、そして各電気会社の連合会である電事連から莫大な広告出稿という恩恵にあずかってきました。東電だけで年間220億円以上もの広告費が垂れ流されていた。ゆえにめったなことで東電批判はしない、タブーとなっていた」(メディア事情に詳しい関係者)

 そのため原発事故当初、多くのメディアはあからさまな東電批判を控える傾向にあった。しかし事態は長期化し、放射能汚染が続くと、そんな平時の論理は通用しなくなった。さらに「東電という企業が今のまま存続しないのではないか」(前同関係者)という、何ともご都合主義的な判断から、雑誌メディアを中心に東電批判も展開されるようになる。そんな中、「新潮」だけが一貫して東電批判を控えているのだ。
http://www.cyzo.com/2011/04/post_7025.html

民主党も自民党も電力会社の既得権益と密接な関係にあるので、「原発をなくす」とは言いにくい立場にある。
電力会社は電気事業法に基づき、経済産業相の認可を受けることで営業が認められている。そして非常時には経産相の指示で供給制限や停止を行う。民間企業でありながら政治と密接な関係をもつことは、電力会社と政治家との間に深い結びつきを生んできた。田中角栄元首相ら通産相(現・経産相)経験者をはじめとする自民党の“通産族”議員との密接な関係はよく知られている。

 一方、民主党の最大の支持基盤である連合のなかでも、電力会社の労組でつくる電力総連は大きな影響力を持っている。電力総連は2人の労組出身者を参議院に送り込み、2010年の参院選では48人の民主党議員に推薦を出しているほどだ。

 つまり、自民党議員も民主党議員も電力会社とは密接な関係にあり、「原発をなくす」とはいいにくい立場にあるわけだ。
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20110414/Postseven_17557.html

経産省と電力会社はズブズブの関係であるためチェック機能が働かない。
 原発事故が深刻化する中で雲隠れした原発官僚がいる。今年1月に資源エネルギー庁長官から東京電力の顧問に天下った石田徹氏だ。

 東電は「個人情報だから」との理由で報酬を明らかにしていないが、「天下りの不文律として、退官直前と同額程度(年収約1860万円)が払われている」(経産省幹部)とされる。しかも、「ほとぼりが冷めた頃に副社長に昇格する予定」(東電関係者)という。
http://www.news-postseven.com/archives/20110406_16750.html


参考:「保守派の私が原発に反対してきた理由」中島岳志

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by asatte_no_houkou | 2011-04-14 02:41 | 社会の時間
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