『カップルが長続きしなくなったのはなぜか』
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■『希望格差社会』という本をご存知でしょうか。
日本社会が、将来に希望がもてる人と、将来に絶望している人に二極分化して行っている様を社会学的に論じた本です。

■この本の著者である社会学者の山田昌弘さんが毎日新聞夕刊にて「カップルが長続きしなくなったのはなぜか」について説明されていました。
なかなか面白かったので、要約して紹介します。



<戦後から1980年代まで>
夫婦関係は大変安定していた。
ほとんどの人が20代半ばで結婚し、離婚も少なかった。

なぜか。
夫婦に「豊かな家族生活」を築きあげるという共通の目標があったからである。
共通の目標があるから、「妥協」や「我慢」ができた。

<1980年ごろ以降>
晩婚化傾向、離婚の増加がスタート。

なぜか。
日本社会が豊かになり、夫婦の共通の「目標」が失われたから。
目標がなくなれば、カップルを結び付けておくものは、「感情」という不安定なものとなる。
「嫌い」と思えば、一緒にいる理由はなくなる。

<結論>
「個々のカップルが新たな共通目標を見つけ、それに向かうことを二人で楽しむ」と言うことができればいい。
でも、言うは易く行うは難し。
カップルの混迷はまだまだ続きそうである。

■社会学者の宮台真司先生も似たようなことをよく仰っていますね。
国民共通の目標が存在する「過渡的な近代社会」から、「良きもの」が何かが人それぞれになる「成熟した近代社会」へと移行した日本においては、従来までのシステムの転換が必要です。

■前にこのブログにて、少子化の原因は結婚しない人が増えたからだ、と書きました。
それは何故かと言うと、合計特殊出生率(一般に出生率と言われている)はだんだんと下がり続けている一方で、完結出生率(夫婦が一生のうちに作る子供の数のこと)は70年代からずっと2.2人前後で、ほとんど変化していないからです。

■結婚しない人が増えたのは日本が「豊か」になったから。
少子化は結婚しない人が増えたから。
ということは、少子化の根本的な原因は日本が「豊か」になったことであるということができると思います。

■話が少子化にそれましたが、長続きを目指している人は、彼女(彼氏)、夫(妻)と共通の目標を持つようにすればいいでしょう。

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by asatte_no_houkou | 2005-03-03 00:37 | 社会の時間
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