天皇陛下の田植えと『資本主義の精神』
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Excite エキサイト : 社会ニュース
天皇陛下が恒例の田植え 皇居内の水田で [ 2005年5月18日 17時32分 ]
天皇陛下は18日午後、皇居内にある水田で、春の恒例行事となっている田植えをされた。
陛下は小雨が降る中、茶色のジャンパーにズボンと長靴姿で水田に入り、うるち米ニホンマサリの苗約40株を約10分かけて手で植えた。
苗は、昨年秋に実った種もみを、今年4月に陛下が水田近くの苗代にまき育てた。収穫したコメは11月の新嘗祭(にいなめさい)など皇室の神事にも使われる。

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天皇陛下が皇居で田植え 春の恒例行事 2007年5月15日 共同通信
天皇陛下は15日、皇居内の水田で、田植えをされた。茶色の開襟シャツに茶色のズボン、黒い長靴姿の陛下は、苗を左手に持って水田に入り、右手で1株ずつ丁寧に植えた。4月には自ら種もみをまいて苗を栽培。この日は、うるち米のニホンマサリと、もち米のマンゲツモチの2品種計100株を植えた。田植えは昭和天皇から引き継いだ春の恒例行事。収穫したコメは皇室の神事などに使われる。

■資本主義が成立する条件として資本主義の精神が必要であると言われています。
社会科学の巨人マックス・ウェーバーが言うところのこの資本主義の精神には二つの側面があります。

1、労働(経営活動を含む)そのものを目的とし救済として尊重する精神
2、経営(労働力の使用、組織化を含む)が目的合理的になされる精神

■これら二つの精神が技術進歩、資本蓄積、商業の発達などと結びつくと資本主義は発生し成立します。
では日本においては、この資本主義の精神が存在するのでしょうか。
この点について政治学者・経済学者の小室直樹先生はこう仰っています。



日本の最高神である天照大神あまてらすおおみかみは、機織をしていらっしゃる。つまり、働いておられる。機織しているところに、弟の須佐之男命すさのおのみことが裸の馬を投げ込んできたのを大いに怒られた。
農業に対してもその作業を重要視しており、いまだに天皇陛下は自ら田植えをなさる。
何にもしないでぐうたらぐうたらしていられる、エデンの園のようなところは日本人にとってはちっとも楽園ではない。ほったらかしても乳と蜜が流れる国ではなしに、労働の結果として米が生産される国だから、日本の資本主義精神は欧米とは違った形でできている。
資本主義の精神には二つの側面があって、労働それ自体が救済のため宗教儀式、すなわち労働それ自体が目的であるという考え方と、目的合理的な考え方がある。
そして、労働それ自体が目的であるという考え方は大変に日本人に受けいられやすかった。
だから明治以後も二宮金次郎(江戸末期の篤農家。1787~1856)のような、敬虔なプロテスタント以上に勤勉な人間がお手本になっている。他方、目的合理的な考え方は入りにくかった。(『日本人のための宗教原論』 徳間書店)

■天皇陛下は田植えをなされます。
毎年欠かさずに。
今年も陛下自らが茶色のジャンパーにズボンと長靴姿で水田に入り、うるち米ニホンマサリの苗約40株を約10分かけて手で植えられました。

■天皇陛下自らが水田に入り田植えをなされる。
これはどういうことか。
要するに、日本人にとって働くことは当然のことだということです。
生まれついての勤勉
これが日本人。
働くことそれ自体が、日本人にとっていわば宗教なわけです。

■ですから日本人は資本主義の精神の一端は持っている。
ところが小室先生が仰っているように日本人には目的合理的な精神が存在しない。
なぜなら伝統主義の呪縛に雁字搦めにされているからです。
伝統主義の呪縛に雁字搦めにされると目的合理的な経営というものができません。

伝統主義とは、「伝統を尊重する主義」という意味ではない。どんな社会にも伝統はある。これらの伝統はそれぞれ尊重されているであろう。自発的に伝統を尊重する態度を伝統主義とは呼ばない。伝統主義とは、伝統が有無を言わさずにのしかかり、雁字搦めに人を束縛することを言う。
社会の伝統を見て、これらを合理的に判断して、これは悪い伝統だから捨てる、これは良い伝統だから尊重するというエートス(行動様式)は、伝統主義とは呼ばない。
伝統主義とは伝統が社会的事実(人間の力では動かせない社会的な所与)として人間構造を支配しつくすことを言う。(『資本主義原論』 東洋経済新報社)

■例えば、お役所の掟というものがあります。
これは、過去にずっと行われてきたというだけの理由で存在しています。
ただそれだけ。
良い掟だから・・・などは関係ない。
ただ今までその掟があったからという理由だけで存在する。

■こんな社会では目的合理的な精神は存在し得ません。
その結果、資本主義は成立し得ない。

「日本は資本主義国ではない。社会主義国だ!」と主張する方がよくいます。
その主張は正しい。
日本は資本主義国ではありません。

■その理由は、日本には資本主義の精神がないからです。
天皇陛下が田植えをなされることからわかるとおり、日本人は生まれついての働き者です。
でも、「役所の掟」が存在することからわかるとおり、伝統主義に呪縛されており目的合理的な判断ができないのです。

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by asatte_no_houkou | 2005-05-21 01:37 | 社会の時間
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