「筑紫哲也ニュース23」の愛国心特集を見たよ ― その2
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前回の続きです。

■人間、とりわけキリスト教的伝統のない日本人にとって、連帯ほど重要なものはありません。
連帯がないと、たとえば三蔵法師がタクラマカン砂漠でさまよったような気持ちになります。

疎外感を抱いた者たちが、寂しさを埋め合わせするために何をしたか。
そう。
「大いなる共同体」「崇高なる精神共同体」である国家との一体化です。
「ぷちナショナリズム」的な状況です。

■かつての大学紛争や安保闘争、新左翼の活動と同型の現象ですね。
大学紛争で暴れた若者たちは、単に暴れたかっただけ。
連帯して暴れたかった。
「居場所」が欲しかった。
それだけの話。
今起こっている「ぷちナショナリズム」的な状況もそれと同じことなんだと思います。

■ちなみに中国や韓国での反日デモ
これも同型だと思います。
中国では貧富の差が広まり、とりわけ若者に疎外感が広がっていると聞きます。
韓国でも同様。
共同体崩壊による疎外感が広がっている。

■そこで強まったのが、反日ナショナリズム(もちろん反日教育の影響もあります)。
本来「反ナショナリズム」や「反愛国心」の人たちは、これらの行動も批判するべきだったはずなんですが、逆に理解を示してしまいました。
反日デモに対する日本側の批判的な動きには「右傾化だ!」「排外的だ!」と警戒感を示すくせにね。
彼らのダブルスタンダードには呆れますね。

■まあその点は置いといて・・・
アノミー状態にある日本。
疎外感を抱く人たちによる国家共同体への一体化(愛国心)が広まっているようです。
「強い日本」を求める若者たち。

■ただしこれは「前近代」的意味での愛国心(国粋)の話。
「近代」的意味での愛国心までを否定するわけにはいかないと思います。
近代民主主義を支える動機付けとしての意味での愛国心。
つまり国民の利益のために国家を操縦する意欲としての愛国心です。
これを否定するわけにはいかない。

■個人あるいは共同体が侵害しあわずに共生するためのルールを支える公共財。
それが、人民と統治権力とが、憲法という契約を結ぶことによって維持する法的共同体です。
つまり国家です。
その国家を国民の利益になるように操縦する意欲が、近代的意味での愛国心。
この点をきちんと整理して理解するべきだと思います。

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by asatte_no_houkou | 2005-10-28 22:21 | 国家・ナショナリズム・愛国心
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