『BSE感染の可能性があり、健康を害する恐れがあります』
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■週刊プレーボーイ(毎週月曜日発売)に連載中の「時評家・宮崎哲弥の明日はどっちだ!ニュースジャッジ」。
毎週、宮崎てっちゃん(評論家の宮崎哲弥)が、時事問題について鋭くぶった斬ります。
今回のタイトルは
「米国産牛には『BSE感染の可能性があり、健康を害する恐れがあります』という注意書きが必要だ!」
です。

■政府は、27日にアメリカ産牛肉の輸入再開を決定する模様です。
まさに売国的行為
国民の命をアメリカに売り渡す暴挙と言えましょう。
宮崎てっちゃんが、この点についてわかりやすく解説しています。
7月24日の「ムーブ!」(ABC)で放送されたものから引用します。




●小泉”エルヴィス”純一郎総理の訪米のための「手土産」が、トンだ国民への置き土産となってしまった。
米国産牛肉の輸入再開だ。
食べる食べないは諸賢の自由だけど、ちょっと立ち止まって考えてみようね。



●まず第一に問題なのは、米国の検査体制
去年12月にいったん輸入再開されたものの、この1月に、脊柱つきの米国産牛肉が見つかって再度、輸入停止になったのは記憶に新しい。
しかしもっと恐ろしい事実がある。

●’03年に見つかった米国初のBSE感染牛。
この牛がなんと、よりにもよって肉骨粉にされて、アジアに輸出されかかったのだ!

●この不祥事は’04年10月21付の読売新聞だけが報じた。
記事によれば、

米国産食品医薬局が、
「手違いで肉骨粉などを積んだコンテナ15個がシアトル港からアジアに向けて出荷された。」
という業者からの報告を受け、慌てて貨物船を引き返させた

というのだが、「手違い」で済む話かぁ!
もし汚染肉骨粉がそのままアジアに輸出され、牛の飼料として使われていたら、アジアにBSE禍をばらまいていただろう。

●だいたい、BSE万円の元凶である肉骨粉を製造し続けていること自体がおかしいし、感染牛とわかった時点で直ちに廃棄されなかったこともおかしい。
米国はたった一頭の感染牛すら、ちゃんと管理できなったのである。



●そして第二に心配なのは、
BSEという感染症がまだまだ謎だらけであるという点だ。
例えば「病原体は異常型プリオンタンパク質」というのが通説だけど、実はこれは確定説ではない。
未解明の部分が多いために、潜伏期間も特定危険部位もどんどん更新されて、一向に定まらない。
ちなみに、潜伏期間は長くなり、特定危険部位は増えています・・・

●よく、「狂牛病が人に感染するリスクは交通事故に遭う確率よりずっと低い」
なんてもっともらしい話を口走っている連中がいるが、北朝鮮に拉致されるリスクも薬害エイズの被害者になるリスクも、交通事故にある確率よりずっと低い。
かといって「だから問題じゃない」なんて言えないだろう。
リスク論など、体のいい数字の詐術にすぎない・・・!



●さて、このBSE問題について週末の新聞にこんな記事が掲載された-
21日毎日新聞
「BSE 米、検査を大幅縮小 ― 正式発表 来月後半にも実施」
22日読売新聞
「米国牛肉 輸入再開27日決定 ― 現地事前調査終了」

■「ムーブ!」にて、宮崎てっちゃんは、「新しい情報」としてこのような話をしました。

『WEDGE』という雑誌の『インサイト霞ヶ関』というページに見過ごせない記事がありました。

これには「通常国会が閉幕する直前の6月中旬、自民党と民主党が共同で『牛肉表示の特別措置法案』の議員立法に向けて走り出した」とあります・・・

これは要するにですね、牛肉はもとより牛肉の加工食品(ハンバーガーなど)に関して、産地表示を義務付ける法案を自民党と民主党が作ろうとしたということです。
しかし、この法案を農林水産省が、おそらくアメリカの外食産業や輸入流通業者が圧力をかけて、潰したという話なんですよ!

■これに続けて、コラムニストの勝谷誠彦は、このように話しました。

これをやった役人は誰かを調べて我々はこの名前を報じなければならない。
薬害エイズと同じで一人でも患者が出たら、償ってもらわないといけないね。

■百歩譲って、アメリカ産牛肉の輸入再開を認めるとしましょう。
中には、「BSE感染の可能性がある牛肉であってもかまへんから、食べたいねん」という「変わった」人もいるようですし。
食べたい人は食べればいいです。
自己決定・自己責任です。

■でも、BSE感染の可能性がある牛なんて食べたくない人もいる。
世論調査によれば、このように考える人のほうが圧倒的に多いようです。
ならば、産地表示をきちんと義務付けてもらいたい。
アメリカ産の牛肉かどうか、判別できるようにしてもらいたい。
自己決定・自己責任の前提として、情報の開示が必要不可欠なのです。

■こんな国民のニーズを全く無視する農林水産省
国民の生命よりもアメリカの業者の利益を優先させる行為と言えるでしょう。
どこの国の役所なのか。

■かつて厚生省(当時)が、非加熱の血液製剤によって血友病患者がHIVに感染する危険を知りながら、それを放置したことがありました(薬害エイズ事件)。
これと似たことが起ころうとしています。
農水省の役人・政府の連中は、国民が病に苦しもうとも何の痛みも感じないのでしょう。
まさに国を売る行為と言えるでしょう。

【拙ブログ関連記事】
【アメリカ産牛肉】拙速な輸入再開に反対する
【米国産牛肉】誰が責任を取るのか―「私の頭の中の消しゴム」

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by asatte_no_houkou | 2006-07-26 02:42 | BSE(狂牛病)問題
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