【時効殺人訴訟】生命侵害については例外を認めてもいいのでは?
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<時効殺人訴訟>元警備員に330万円支払い命令 東京地裁
東京都足立区の区立小学校で78年、同校教諭の石川千佳子さん(当時29歳)が警備員だった男(70)に殺害され、04年の自首まで遺体を隠された事件を巡り、時効(15年)の成立で不起訴となった元警備員と雇い主の同区に対し、遺族が約1億8600万円の賠償を求めた訴訟で、東京地裁は26日、元警備員に330万円の支払いを命じた。
永野厚郎(あつお)裁判長は、殺害に対する賠償は民法の除斥期間(権利の存続期間20年)を過ぎ請求権が消滅したと判断。
一方、2年前までの遺体隠匿については請求権を認めた。

■たぶんほとんどの人が「こんなのおかしいよ!」って思ったんじゃないかな。
うん、おかしいよね。
だって、人1人殺されてるんだよ。
なのに損害賠償を請求できないなんてね。



■裁判所は、20年の経過により損害賠償請求権は消滅しているって判断しました(ただし裁判所は「死者を弔う機会を奪い、遺族感情を侵害した」ことに基づく賠償義務は認めた)。
まあね、民法の規定をそのまま適用したら、そうなるよね。
明確に、不法行為時から20年経ったら消滅するって書いてあるもんね。

■この規定の趣旨は、法律関係を安定させるって点にあるんだ。
不法行為に基づく損害賠償請求に関しての法律関係をいつまでも維持しておくのは法律関係を不安定にしてしまうので良くない、だから賠償義務を消滅させて安定させる、っていう価値判断だ。
う~ん、どうだろうね。
生命侵害に基づく不法行為関係については例外を認めてもいいように感じるね。

■国際人権法における「人道に対する罪」は、時効にかからないとされているみたいです。
これはつまり「人道」という重要な法益については、時間の経過による消滅を認めるのは法益の重要性から考えて適切ではないとの価値判断によるものです。
民法では、所有権は時効にかからないとされています。
これは、所有権は単なる財産権以上の価値を持つからだとされています。
ならば、生命権という権利にだってそのように言えるのじゃないかな。

■もちろん期間制限を全く認めないというのはあまりに酷な話です。
なので例えば殺人によって生じた損害賠償債務は相続しないとかいうふうにすればいいと思う。
つまり加害者の死亡により賠償債務は消滅するということ。
いずれにせよ、被害者保護のための何らかの対処をするべきだと思いますね。
20年経ったら例外なく一律に賠償請求できなくなるというのでは、あまりに酷すぎます。

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by asatte_no_houkou | 2006-10-01 03:05 | 犯罪・刑罰・裁判
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