今、中国で何が起こっているのか ― 日中関係への影響
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中国:上海市トップ解任 胡主席、「上海閥」一掃へ
中国共産党による上海市トップの陳良宇氏(59)解任劇江沢民前国家主席の影響力の衰退と胡錦涛国家主席の権力掌握をまざまざと見せ付けた。
江氏が完全引退してから丸2年。
胡主席は来年開かれる第17回党大会での幹部人事に向け、江氏を中心とする「上海閥」の一掃へと本格的に動き出したとみられる。

■どうやら胡錦涛が着々と中国国内の権力掌握を進めているようですね。
前国家主席の江沢民
この一派(「上海閥」:江沢民が上海の側近を北京に呼び集めて作った政治派閥)に陳良宇(上海市党委員会書記)というおっさんがいます。
この人は上海市のトップなのですが、先日、胡錦涛はこの陳良宇の解任に成功しました。

■江沢民一派を追い出して胡錦涛が権力掌握するということは、日本にとって・・・
っていうか、その前に中国国内で行われている権力闘争について書きますと・・・
胡錦涛 (権力VS闘争) 江沢民




■現在の国家主席は、胡錦涛。
一つ前の国家主席が、江沢民。
この江沢民。
国家主席を辞めた後も既得権益を手放したくないのでしょうか、政治の中枢に対する影響力を残したいと考えているようです。
なので胡錦涛にいろいろとちょっかいをかけてきます。

■業を煮やした胡錦涛。
江沢民一派を追い出したいと考えます。
そりゃそうですね。
誰だって前任者にとやかく言われてくはありません。

■胡錦涛と江沢民は、基本的な考え方が全く異なるようです。
江沢民
「経済拡大」路線で「世界の工場」に急成長
⇒・貧富の差が拡大 ・汚職が増加
「愛国教育」をすすめ反日デモが国民の不満のはけ口に

胡錦涛
環境などに配慮し「経済抑制」路線
⇒・格差の解消 ・汚職の根絶
「国際協調」路線で日中関係の改善に前向き
(ABCテレビ「ムーブ」より)

■日本にとって重要なのは、中国の対日政策ですね。
ご存知の通り、江沢民は「反日」
まだ記憶に新しいあの「反日デモ」は、この江沢民の行った反日教育が原因です。
一方、胡錦涛はどちらかというと日本と協調したいと考えているようです。
日本と協力関係にあったほうが、中国の発展にとっては得だと考えてるのですね。
だから、「反日」政策にどちらかというと反対の立場であると言われています。

■なので江沢民一派を追い出したい。
けれど江沢民一派の影響力は強い。
そこで手をこまねいていたところ起きたのが、上海の汚職事件
「いよっ!待ってました!」とばかりに、江沢民一派の陳良宇を解任することに成功しました。

■胡錦涛にとって残る重大な問題は、軍を掌握できるのか、という点でしょうね。
軍部は胡錦涛と異なり強硬路線を採っています。
記憶の新しいところではこういうことが起きましたね。
・2004年11月、APECに合わせて小泉総理と胡錦涛の首脳会談が準備されている中、人民解放軍の潜水艦が日本の領海を侵犯した。
・2005年3月に温家宝首相が対日建て直しを「宣言」して、4月中旬に日中外相会談が企画され、胡錦涛・小泉会談が現実味を帯びたとたんに領海侵犯。

■軍部を抑え、如何にして軍の権限を掌握できるか。
そして対日戦略の統一化を図れるか。
胡錦涛にとってのこれからの課題でしょうね。

■もちろん胡錦涛はチベット人を大虐殺をした実行責任者であり、しかも懸念すべき点がその他にも多々あります(言論統制を強化)。
しかし子々孫々の繁栄を考えた冷徹な国益計算の観点からすると、日本としては、胡錦涛が権力闘争に勝利する方向に持っていく巧みな外交をしてくべきではないでしょうか。

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by asatte_no_houkou | 2006-10-05 02:23 | 国際社会を生き抜く
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