北朝鮮による核実験 ― わかりやすく まとめてみました
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1、なぜ、核実験をしたのか?

① 今、北朝鮮は逼迫ひっぱくした状況にあり、かなり行き詰っている
② 軍部の意向が反映

2、北朝鮮の逼迫した現状



(1)、7月の水害
・死亡者 3万人
・農作物 200万トン(年間収穫の半分)

(2)、アメリカの金融・経済制裁

⇒年を越す頃には食料はなくなり、餓死者が出る可能性がある

そこでアメリカと中国に何とかしてもらいたい
特に中国に何とかしてもらいたい(だから中国に対しては実験の20分前に知らせた)

核実験が行われる前に、中朝首脳交渉が行われていた
・食料300万トンと30億ドルが欲しい
・そのかわりに、石油の掘削権くっさくけんを中国側に与える
しかし中国が難色を示し決裂する
⇒アメリカが反対(一括払いに反対し分割払いを要求)

3、中国はどうするか?

(1)、中国は武力行使をしない
⇒【理由】 
① 2年後、北京オリンピックがある 
② 38度戦で在韓米軍と直接対峙たいじすることになってしまう

(2)、金正日体制の内部崩壊を誘う工作を行い、中国にとって都合の良い傀儡かいらい政権を作る
⇒【具体的方法】
① 北朝鮮内に存在する「反金正日勢力」を支援する
② 食料・エネルギー支援ストップ
③ 国境を開放し、あるいは取締りを緩めて、脱北者を増やす

(3)、核を完全廃棄して6カ国協議に戻ってくるよう説得する

4、アメリカはどうするか?

(1)、北朝鮮としては「直接交渉」と「経済制裁解除」をしてもらいたい
しかし、アメリカがそれに応じる可能性は低い

⇒【理由】
① かつての教訓 
② もうすぐ中間選挙の時期になり、外交カードに応じる暇がない

(2)、北朝鮮に対して武力行使(核施設をピンポイント攻撃)をする可能性が高い
⇒【理由】 
① NPT(核兵器不拡散条約)体制を守る 
② 北朝鮮の核武装を認めると日本や台湾、韓国も核武装せざるを得なくなる 
③ 在韓米軍が前線から後退し始めている

5、今後、どのように展開するか?

(1)、国連安保理決議(国連憲章7章41条に基づく決議)が採択される(中国は棄権する模様)
決議に基づき非軍事的措置がなされる
具体的には
① 北朝鮮を出入りする船舶の臨検りんけん(立ち入って検査すること)
② 軍需物資、高級品の禁輸
③ 通貨偽造など金融システムの悪用阻止のための措置
決議後、30日後に点検
⇒履行されていなければ追加的行動

(2)、日本も特措法のような形で北朝鮮船舶の臨検をする
臨検の際、突発的な武力衝突の可能性が高い
戦争に至る

(3)、北朝鮮の軍隊が海を渡って日本にやって来ることはありえない。
しかし
① 日本にテポドンが飛んでくる
⇒ただし今のところ通常爆弾しか積めない(破壊力が小さい)
② 北朝鮮工作員がテロ

【追記】
・中国は「棄権」ではなく「賛成」をしました。
・採択された決議には「臨検」は盛り込まれず、代わりに「船舶検査」が盛り込まれました。
・日本政府は特措法ではなく周辺事態法で船舶検査に対応するようです。

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by asatte_no_houkou | 2006-10-11 02:19 | 国際社会を生き抜く
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