安倍さん、あなたの唱える『再チャレンジ』は口先だけのものなのですか? - 「グレーゾーン金利」問題
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■10月6日に行われた衆院予算委員会で、私たちの国民生活にとって大変に重要な質疑が行われました。
田中真紀子の行ったバカバカしい質疑の影に隠れてしまいテレビや新聞ではあまり報道されなかった(有力スポンサーである貸金業界の圧力か?)、民主党の枝野幸男が行ったこの質疑。
主たるテーマは、いわゆるグレーゾーン金利でした。




■「多重債務者を保護するというよりも、むしろ多重債務者を相手にボロ儲けをしようと企てる貸金業界を保護しようとしているのでは?」と勘ぐられても仕方がない政府案
枝野幸男の鋭い指摘に対して、安倍晋三、山本有二(金融・再チャレンジ担当大臣)はまともに答えられずタジタジに。
「総合的に・・・」との言葉を繰り返すのがやっと。
枝野をはじめとする、特定業界の利益よりも一般国民の利益を重視する議員の力の結集によって、政府案を廃案あるいは修正する方向に何とか持っていってもらいたいものです。

衆院TVでももちろんこの質疑の模様を見ることができますが、今ならYouTubeでも見ることができます。
どうぞご覧になってください。
(1) http://www.youtube.com/watch?v=3P3DNAuTRks
(2) http://www.youtube.com/watch?v=pHdE08MLKP4
(3) http://www.youtube.com/watch?v=fY32o6FCzuY

■まずはご利用になる前に、基本的知識のご確認を。
本来、金銭消費貸借契約(お金を貸し借りする契約)においては、当事者が自由に利率を定めることができます。
しかしそれでは力の強い貸金業者が経済的弱者を食い物にする恐れがあり、社会的に極めて不当な結果を招きます。

■そこで制定されたのが利息制限法
この法律では、利率の上限を設けており、それを超える利息分は民事法上無効(はじめから効力を有しない)とされます。
元本10万円未満             年20パーセント
元本10万円以上100万円未満    年18パーセント
元本100万円以上            年15パーセント
(無効である以上、債務者は超過分を支払わなくても構いません。もし支払った場合も元本に充当でき、元本が完済されている場合は原則的には返してもらえます。)

■本来は、利息制限法に設けられた上限を超える利率を定める高利貸業者に対しては、刑事罰を課すべきです。
ところが、そのようにはなっておりません。
出資法という法律がありまして、これによれば年29.2パーセントを超える利率による利息の契約をした場合にはじめて刑事罰の対象になるとされています。

利息制限法が定める上限金利と出資法が定める上限金利に大きな開きがあるわけですね。
この開きのことをグレーゾーン金利と言います。
20%
18%(利息制限法)====グレーゾーン===⇒29.2%(出資法)
15%
本来、こんなグレーゾーン金利なんか廃止するべきです。
しかし安倍内閣はそれをしようとしません。
廃止しないどころか、利息制限法が定める上限金利を引き上げようとしています。

■安倍さん、あなたの提唱される『再チャレンジ』とは口先だけのものなのですか?
あなたの唱える『美しい国』とは、特定業界を保護して一般国民を蔑ろにすることなのですか?
統○○○の結婚式に祝電を送ったり、池○○○と密会したりする暇があったら、「再チャレンジ」なるものを中身のあるものとしてください。
日本を、誰もが「再チャレンジ」できる国にしてください。
即刻、グレーゾーン金利を廃止するべきです。

全国貸金業政治連盟がパーティー券を購入した主な自民党議員・派閥

甘利明(経済産業大臣)、柳沢伯夫(厚生労働大臣)、竹本直一
根本匠(総理大臣補佐官)、柴山昌彦、西川公也 
山崎派 伊吹派 高村派、森派 丹羽・古賀派
 

【追記】
10月31日、政府は方針を転換し、グレーゾーン金利を撤廃することを決めました。
さらに少額・短期融資向けの特例の高金利(年25.5%)の導入も撤回されました。
政府の英断を評価したいと思います。
ただ懸念もあります。
それは①直ちに撤廃をするわけではないこと、②特例の高金利については、グレーゾーン金利の撤廃までに改めて見直すこととしており、復活の可能性もあること、です。
自民党のことだから、「みんなが忘れた頃に・・・」なんてこともやりかねません。
これからも注視して行こうと思います。

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by asatte_no_houkou | 2006-10-12 20:26 | 政治・経済に一言
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