国家の目的って、なんでしょう?
国民の生命・身体・財産を守り、国民が幸せに暮らせるようにすることですね。 では国家の一組織である厚生労働省の目的はなんでしょう? 国民の生命や健康を維持することです。 では、もし血液製剤(ヒトの血液を原料として製造される医薬品)が肝炎ウイルスに汚染されていてそれを使用したならばC型肝炎に感染する危険性が高い場合、厚生労働省は何をするべきでしょうか? 厚生労働省の目的が、国民の生命や健康を維持することにある以上、その血液製剤が使用されないようにするべきだと思います。 そうですね。例えば、製薬会社からの製造承認申請に対して製造承認を拒否したり、承認の取消し・変更をしたりするべきですね。 はい。 フィブリノゲン製剤が製造・販売された当時から、血清肝炎(C型肝炎)が血液を介して感染することは医学の常識となっていました。 はい、そのようですね。 フィブリノゲン製剤は、ヒトの血液から作られるものです。もし原料となったヒトの血液にウイルスが混じっていれば、この血液製剤を使用した者が肝炎に感染する危険性がとても高いわけであり、これは医学の世界では古くから知られていたことです。 にもかかわらず、国は、承認を取り消したりすることなく、漫然と放置し続けたわけですね。でも思うんですけど、他にフィブリノゲン製剤に代わる薬がなかったとしたら、フィブリノゲン製剤を承認し続けるしかなかったのではないですか? たしかに、血友病などの生まれつきの血液の病気に対してはフィブリノゲン製剤に代わる薬はなかったようです。である以上、承認を取り消すという選択肢はなかったともいえます。 はい。 でも、そうではなく、出産時や手術時の出血防止の必要がある場合については、フィブリノゲン製剤に代わる、より安全な治療薬があるんです。たとえばクリオプレシピテートと呼ばれるものや、新鮮凍結血漿の輸血などです。 そうなんですか。 はい。ですので、少なくとも国は生まれつきの血液の病気に対してのみフィブリノゲン製剤を使用できるようにするべきだったのです(先天性疾患に適応症を限定)。そうすれば感染の拡大を最小限に食い止めることができました。 ところで、厚生労働省は自分たちの過ちを認めているのですか? いえ、認めていません。彼らは自分たちの組織を守るために過ちを認めようとしないのです。国民の生命や健康を維持するという自分たちの職責よりも、組織の維持の方を優先させているのですね。 呆れた話ですね。 肝炎は放置すれば、肝硬変や肝臓がんに進む危険が高いと言われています。患者さんの救済を急ぐ必要があります。 薬害訴訟の原告の方たちは自分たちの補償金が減額されることになったとしても、全ての患者さんが一律に救済されることを望んでいるそうですね。 はい、そのようです。福田総理には、患者さんの一律救済という政治決断を早くしていただきたいものですね。国家の目的は、国民の生命・身体・財産を守ることにあるのです。 この記事が面白かった/興味深かったと思った方は→人気blogランキングへ
by asatte_no_houkou
| 2007-12-16 16:01
| 社会の時間
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