![]() 先日、「隠居宣言」(注1)をした評論家の宮崎哲弥さん。 宮崎哲弥さんは、もともと選択的夫婦別姓に反対の立場でした。 理由は、夫・妻の双方が結婚後も生家(実家・おさと)の姓を名乗り続けることは、生家からなかなか自立できない現代の夫婦関係に悪影響を及ぼすという点です。 今の日本には、結婚しても生家に依存する「パラサイト夫婦」(実家の親に面倒を見てもらっている夫婦)がたくさんいます。 その現況において、結婚後も生家の姓を名乗り続けうることを認めてしまうと、ますます夫婦が互いに生家への依存を高めてしまうのではないか(親から受け継いだ家意識を補強してしまうのではないか)。 そういう懸念から宮崎さんは夫婦別姓に反対していました。 しかし宮崎さんは「論調の変化、システムや意識の更新を受けて」少し立場を修正しました。 すなわち「選択的夫婦別姓を導入しても弊害が最小化する条件」付きで選択的夫婦別姓を容認する立場になったのです。 その条件とは以下のとおりです。 1、単に結婚前の姓を選択できるだけでなく、欧米のような結合姓(鈴木さんと坂本さんが結婚して、鈴木-坂本さんとなる)や新姓創設(夫婦双方の旧姓を捨てて新たに姓を付け直す)を選択できるようにする。 宮崎哲弥さんは この条件が満たされることで、姓と生家の関係が必然的ではなく選択的なものとなり、そこではじめて夫婦別姓「選択」の意義も生きてくるのである。と仰っています。 宮崎哲弥さんは再帰的共同体主義者です。 都市化を前提とした共同体については、共生の場の維持と成員のアイデンティティ確保のためだけに限って肯定されます。 しかし、旧来の共同体(家制度)は差別的、閉鎖的であるとして否定します。 この再帰的(選択的・反省的)に共同体を重視する立場からは、生来の共同性(生家)から自立せずに生きていくことに否定的なわけですね。 (注1)MXテレビの「博士の異常な鼎談」の中で「これからは目立たないところだけで仕事をする」と発言しました。
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