【賛成?】『新しい歴史教科書』について考えてみた【反対?】
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「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書が採択されるかどうかが問題になっています。
「つくる会」の教科書と言えば、一部の人々(例えば朝日新聞など左派系メディア)が、その内容を批判している教科書ですね。

■私は、教科書は多種多様であるべきだと考えています。
ですので、「つくる会」の教科書のようなものが存在していてもよいと思います。
中国や韓国などの国が採択を阻止しようとしていますが、もってのほかです。
以下説明します。



【歴史観・歴史教科書は多様であるべき】

■歴史観は個人の内面の問題です。
思想・良心の問題です。(憲法19条)
ですから外国の権力者が
「お前の歴史観は間違っている!改めろ!」
などと言うのはもってのほか。
近代民主主義に対する挑戦です。

■そもそも歴史観というのは、
数々の歴史的事実の中からどういう事実を取り上げ、どういう視座に立って構成するかによって、様々なものです。

■ある歴史家は
「人間の数ほど歴史観がある」と言ったそうですが、まったくそのとおり。
「右」の皇国史観から、「左」のマルクス史観まで様々です。

■であるならば、歴史の教科書も多様であるべきです。
最低限の要件(検定基準)をクリアしていれば、どんな歴史観の教科書でもかまわないはずです。
それぞれの学校がその教育方針に従って自由に多様な教科書を採択すればいい。

■日本は近代成熟社会です
成熟社会とは、「過渡的な近代社会」と対立する概念。
過渡的な近代社会においては、人々は巨大な欠乏を共有し、それゆえに欠乏を埋めるという共通の夢を抱きます。
ところが成熟した近代社会では、人々は共通の夢を抱かなくなりました。
豊かになり、夢が実現されてしまったからです。
それ故、何が「良きこと」かは人それぞれになりました。

■この社会においては、教育カリキュラムは個々人に合わせたものであるべきです。
生徒全員が同じカリキュラムで勉強する時代は終わりました。
教科書も同様。
教科書は多種多様なものであるべきです。

【採択反対派の主張】

■一部に「つくる会」の教科書採択に反対の人たちがいるようです。
この人たちは
「『つくる会』の教科書は戦争を賛美しているから反対だぁぁ!」
と言っているようですね。

ほんまいかいな!
私はそう思い、私は「つくる会」の教科書を読んでみました。

■つくる会の教科書には以下のような記述があります。引用します。

P288[戦争の悲劇] 

戦争では,多くの兵士が命を落とす。しかし,戦争の犠牲者は,武装した兵だけではない。
むしろもっとも大きな被害を受けるのは、一般の人々である。
非武装の民間人や正式に降伏した捕虜の多くが、生命や財産をうばわれる。
また,国際法上禁じられている毒ガスなどの残虐な兵器を使用する国も存在する。
これが、戦争の悲惨な現実である。
これまでの歴史で、戦争をして、非武装の人々に対する殺害や虐待をいっさいおかさなかった国はなく、日本も例外ではない。
日本軍も、戦争中に進攻した地域で,捕虜となった敵国の兵士や民間人に対して、不当な殺害や虐待を行った。
一方、多くの日本の兵士や民間人も犠牲になっている。
例えば第二次世界大戦末期、ソ連は満州に侵入し、日本の一般市民の殺害や略奪、暴行をくり返した上、捕虜を含む約60万の日本人をシベリアに連行して、過酷な労働に従事させ、およそ1割を死亡させた。
また,アメリカ軍による日本への無差別爆撃や、原爆投下でも、膨大な数の死傷者が出た。

P284[戦争の惨禍]

第二次世界大戦全体の世界中の戦死者は2200万人,負傷者は3400万人と推定される。
第一次世界大戦をはるかに超えた,大惨禍となった。
戦場となったアジア諸地域の人々にも,大きな損害と苦しみを与えた。
特に,中国の兵士や民衆には,日本軍の進攻により,おびただしい犠牲が出た。
また,フィリピンやシンガポールなどでも,日本軍によって抗日ゲリラや一般市民に多数の死者が出た。
一方,1944(昭和19)年秋からアメリカ軍の日本への空襲が開始された。
1945年3月には,米軍はB29爆撃機の編隊で東京の江東地区を空襲し,約10万人の死者が出た(東京大空襲)。
米軍は,さらに人口の多い順に全国の都市を焼き払った。
子どもたちは危険をさけ,親元を離れて地方の寺などに疎開した。

P285[東京大空襲]

東京大空襲では,東西5キロ,南北6キロに焼夷<しょうい>弾を落とし,火の壁で人々の退路を断って絨毯爆撃した。この大空襲の体験談の一部を紹介する。

 ……くるくると竜巻が起きていました。トランクも捨てました。江東橋が見えるような気がしました。熱い,身体に燃えついて来る。火だるまになって,ころがっていく人,泣き叫んで火に包まれて,川に飛び込んでいく人,逃げても逃げても,どうしようもなくなりました。
「お母さん,死んでしまうわ。火がついてしまう。川に飛び込みましょう。いいわね。手をつないでよ。放さないでね」と私。母は無言。ためらいました。ここで川に入らなかったら,焼け死ぬ。死ねない,生きるんだ。さあ川に入ろう。母と筏の上に飛び降りた。そのあとから火に追われた人たちが,私の頭の上に,身体の上に,つぎからつぎへと,飛び込んできたのです。
 それが私と母との永久の別れとなり二度と母の姿を見ることができなくなりました。瞬時の出来事だったのです。
(『東京大空襲・戦災誌』より)

■長い引用で失礼しました。
どうでしょう?
「戦争を賛美」しているように読めましたか?
僕は頭が悪いのか、そうは読めませんでした。

■「つくる会」の教科書採択に反対している人たちは「戦争を賛美」しているように読めるみたいです。
ものすごい歪んだ読解力ですね。
彼らの持つ極端な思想が読解力を歪めてしまうのでしょうか?

■とは言いつつも、私は「つくる会」の人たちの考え方に諸手を揚げて賛成しているわけではありません。
賛成し得ないところが多くあります。

■しかし、教科書採択を反対する気は全くありません。
皆さんはどうでしょうか?

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by asatte_no_houkou | 2004-08-29 01:18 | 歴史教科書問題
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