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日本航空(JAL)の内紛劇に見る日本社会の問題点
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■今週も見てもた。
「たかじんのそこまで言って委員会」
日本航空(JAL)の内紛劇についてやってた。
役員4人が、新町敏行社長ら代表取締役3人に退陣を迫った内紛劇。

■内紛劇は、JALの恒例行事
かつても、外様の伊藤淳二会長を、社員が一致団結して追い出したことがあった。(これを元にして山崎豊子の小説「沈まぬ太陽」が書かれた)

「親方日の丸」意識が抜けないまま、内部で派閥争いに明け暮れる日本航空。
まさに前近代的な体質。
日本社会の問題点をそのまま投影した問題のように感じる。

■その問題点とは何か。




それは、機能集団共同体になっているってこと。
本来、機能集団とは、一定の目的のために組織する集団。

機能集団-------------------------共同体

■例えば、軍隊
軍隊は、戦争に勝って国益を確保することを目的にする機能集団。
例えば、労働組合
労働組合とは、使用者と対等の立場に立つために組織する機能集団。
例えば、会社
会社とは、金儲けをして社員にそれを分配することを目的にする機能集団。
本来はそのはず。
しかし日本ではこれら機能集団が、家族や地域社会のような共同体になってしまっている。

日本を敗戦に導いた最大の要因は、軍部すなわち「軍隊一家」とも言うべき共同体の要請が、全てに優先し、国民はその要請に対応すべき存在とされてしまったことである。
簡単に言えば、軍共同体維持のため、機能集団としての軍隊が機能するという状態である。
(山本七平著『日本資本主義の精神』)

■大東亜戦争。
日本は敗戦した。
敗戦の最大の要因は、軍隊が共同体になっていたから。
本来、軍隊は、戦争に勝つことを目的にする機能集団。
しかし共同体になっていた。
そのため軍共同体の維持が、「戦争に勝つ」という国家目的を超えてしまった。

■さて日本航空(JAL)お得意の内紛。
会社共同体を維持するために「よそもの」の会長を追い出し、会社の目的を蔑ろにする。
会社内部の派閥という共同体を維持するために内紛を繰り返し、会社の目的を蔑ろにする。
本末転倒。
てっちゃん(評論家の宮崎哲弥氏)の言うとおり、日本航空は一度倒産した方が良いだろう。

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by asatte_no_houkou | 2006-02-27 23:11 | 社会の時間
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