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「神道は宗教ではない」との主張について考えてみた - その1
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「神道は宗教ではない」
このように主張される方がいます。
今回はこの点について考えたいと思います(僕はドシロートなので厳密な検討はできません)。

■なるほど、神道は日本人の生活に溶け込み、生活の中に取り込まれてしまっている。
そのため、私たちはとりたてて神道を信じるなんてことを通常は考えません。
日常生活するうえで何となく信じてしまっている。




■例えば、「穢れ」
日本人は、他人が長年使った箸をあまり使いたくないと考える。
ママレモンを使っていくら丁寧に洗ったとしても何だか知らないけど嫌な感じがする。
フォークやスプーンなら別に構わない。
でも、なぜだか箸になるとダメ。

■これは「穢れ」という神道的な要素を日本人が無意識のうちに内面化しているからといわれています(作家の井沢元彦氏など)。
他人が長年使用した箸は「穢れ」ているものだと私たちは無意識のうちに感じてしまうんですね。

■このように、神道は日本人の生活に溶け込んでしまっています。
「神道は宗教ではない」と論ずる方は、この点を論拠とします。

■論者が論拠とする点はこれ以外にも、もう一点あります。
神道には教義や教典というものが存在しないという点です。

■キリスト教やイスラム教などには教義や教典というものが存在します。
聖書やコーランですね。
でも神道には存在しません。
平田篤胤が書いた『古道大意』や『霊能真柱』というものが存在しますが、聖書やコーランに相当するものは存在しない。

■これは、神道が私たちの生活に溶け込んでいることと関係しているようです。
生活に溶け込んでいるので、わざわざ教義や教典を作る必要性がなかったということです。
多神教ゆえにたくさんの神様がおられるので、共通の唯一の教義・教典というものを作りようがなかったという点も影響しているみたいですね。

■以上のように
1、生活に溶け込んでいる
2、教義や教典がない
という点が「神道は宗教ではない」との主張の論拠とされています。

「その2」へつづく

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by asatte_no_houkou | 2007-03-22 02:14 | 社会の時間
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